【凄い】オスのザトウクジラさん、メスを求めて13,000kmも泳いでしまう

世界のオスの代表

Male humpback whale travels record-breaking distance for breeding purposes

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An international team of marine biologists, oceanographers and cetacean specialists has found evidence of a male humpba… https://t.co/piNz08dovl pic.twitter.com/EHHI96Wnpi
— News Hub (@NewsHubGlobe) December 11, 2024

極地から極地まで飛ぶ渡り鳥や、数千キロも旅をする蝶など、自然界には地球上をまたにかけて移動する生き物がいくつか存在する。

今回、約13,000kmも泳いだオスのザトウクジラが発見されたとして専門家らを驚かせている。phys.orgなどが伝えている。

海洋生物学者、海洋学者、鯨類専門家からなる国際研究チームによって明らかとなったこのオスのザトウクジラ。

これまでの研究でザトウクジラは長距離を移動できることが分かっていた。通常ザトウクジラは時期によって極地の冷たい海と暖かな温帯の海を南北方向に移動しその距離は約8,000キロメートルにも及ぶ。

ザトウクジラが長距離を移動できることは驚くべきことではないのだが今回の新しい発見は意外なものであった。

A team of marine ecologists has tracked a humpback whale for more than 13,000 kilometers—a record-breaking observation made possible by modified facial recognition software. https://t.co/mgY1Vc1kI8
— News from Science (@NewsfromScience) December 11, 2024

研究チームは、webサイト「Happywhale」を開設することで世界中の研究者らによってクジラの画像をアップロードしてもらい、個々のクジラがどこからどこまで移動したかを調べた。

その結果、2013年にコロンビア沖の太平洋で発見された成熟したオスのザトウクジラが9年後インド洋のザンジバル沖で発見された。

2地点間のその距離はなんと約13,046キロ。このクジラは両地点でメスを含む同種のクジラたちと一緒に泳いでいたとのことだ。

研究チームはこのクジラが南米の西海岸を南下し、ホーン岬を通って、大西洋を横断。その後喜望峰を回ってインド洋にたどり着いたと推測。この間にはいくつかのクジラにとって楽になる潮流があったため、それがクジラの移動を助けたと指摘している。

▽ザトウクジラの動機は？
研究者らはこのザトウクジラはこの旅の途中でいくつかの群れと遭遇し、その群れの中でいくつかのメスと交尾をしながら移動を続けていた可能性があると考え、この度の動機は繁殖だったのではないかと推測しているとのこと。

その他にほかには気候変動による食料源の影響も考えられるとのことだ。

いづれにせよ、ザトウクジラが東西間13000kmもの距離を移動した事例はこれまで無く、研究者はこのザトウクジラの行動が同種の生存戦略において重要な役割を果たしているのだろうと推測している。

この研究はジャーナル誌Royal Society Open Scienceに掲載された。論文からは発見場所の地図を見ることもできます。

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