【動画】大きな膜で獲物を閉じ込め捕食　珍しい深海クラゲが撮影される　チリ沖

ナゾの共生関係

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Googleの元CEOエリックシュミット氏らによって設立された海洋研究所Schmidt Ocean Instituteは公式SNSで深海で撮影した珍しいクラゲの動画を公開し海外で話題となっている。

この生物はDeepstaria jellyfishと呼ばれ、大きな膜で獲物を閉じ込め捕食することが知られているが、多くの生態が謎に包まれている。

今年6月、チリ沖のアタカマ海溝で遠征を行っていたSchmidt Ocean Instituteの研究者らによって撮影されたこの魅力的な動画。

水深2,766フィート（843メートル）でディープスタリア属（Deepstaria）の生物の撮影に成功。研究所の説明によると、この生物はミズクラゲの仲間ではあるが捕食者や獲物に対して攻撃する触手や刺胞を持っておらず、獲物を体内に閉じ込め捕食するという珍しい生態を持っているという。

ディープスタリア属の生物が初めて発見されたのは1966年。場所は米カリフォルニア沖。学名はこの生物を発見した時に研究者が乗っていた潜水艇ディープスター4000にちなみ命名された。深海に生息していることなどから発見されることは極めて稀であり、その映像資料は極めて少ない。

ディープスタリア属の生物はこれまでDeepstaria enigmaticaとDeepstaria reticulumが発見されている。動画の生物の種は不明。どちらかか、どちらでもない新種の可能性もある。

Otherworldly video captures rare jellyfish with a hitchhiker in its bellhttps://t.co/OmFPJ41OSb
— Live Science (@LiveScience) July 29, 2024

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動画を見てみると、ディープスタリア属の生物が半透明の大きな膜を展開し捕食行動をとっているようすが写っており、その中にはオレンジ色の等脚類が見て取れる。このオレンジ色の等脚類は捕食されているのか？と思いきやそうでもないようだ。

Livescienceの記事によると、スミソニアン国立自然史博物館の海綿動物、クラゲ類、有櫛動物の学芸員アレン・コリンズ氏は「この等脚類はおそらくAnuropus bathypelagicusという盲目の種であろう。そのため、同種はクラゲに乗って安全な隠れ家を得ているのかもしれない。」と説明している。

共生関係にあると考えられている両種。しかし現在のところディープスタリアがこの等脚類から得ている恩恵については不明のようだ。

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