近年、世界的には動物愛護意識の高まりを受けて動物園、水族館、サーカスにおけるイルカショーへ対する風当たりが強まっており、アメリカ合衆国の一部の州やフランス、その他の国々などではイルカショーが禁止されている。

昨年にはメキシコでイルカショーの禁止が正式に決定したのだが、国内の水族館やテーマパークはそれに従わず通常通り営業を続けるといった事態が発生しているようだ。yucatanmagazine.comが報じている。



yucatanmagazine.comによると、メキシコでは昨年イルカショーやイルカとのふれあい体験を禁止する法案が可決され、当初の計画では国内で飼育されている400頭以上のイルカを保護区に制定されているカンペチェ湾に放流する予定であったという。

しかし、水族館やテーマパークを運営する企業は様々なな法的戦術を利用し、法の施行を遅らせその廃止に向けて積極的に取り組み、現在もイルカショーを続けているとのことだ。


▽水族館が反対する理由
その大きな理由は儲かるということ。キンタナロー州のとある施設で行われている45分間の「イルカふえあい体験」のチケットは約175米ドル（2.6万円）もするのだがとても人気であり、毎週数万ドルもの利益を産んでいるという。

このようなサービスについて動物愛護団体は虐待であると主張し、このようなイルカの虐待を止める時が来たと主張しているとのこと。


▽400頭を海に返す問題
一方で、イルカ400頭を野生へ返すということも現実的ではない。長年水族館などの人間の管理下で生きてきたイルカにとって自然界で自分で餌を捕り生き残ることは極めて困難となる。また、野生のイルカとコミュニケーションを円滑にとり群れに加われるかも怪しい。

今後、この問題がどのように動くのか注目だ。もし実際にイルカが放流され自然界に適応することができたら大きな前例となるかもしれない。

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		ツイート						コメント：13 カテゴリー： 海外 タグ： イルカ 日付： 2024年02月17日 時間： 21:01

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