麻薬王のカバ、車に轢き殺される　コロンビア

麻薬王のカバ、車に轢かれる

One of the offspring of Pablo Escobar's famed "cocaine hippos" from the 1980s was killed in Colombia ... after getting struck by a car. https://t.co/KFYBC6uLLS
— TMZ (@TMZ) April 12, 2023

近年、南米のコロンビアでは1980年代に「麻薬王」のパブロ・エスコバルによって持ち込まれたカバが野生化・繁殖し問題となっている。

今回、高速道路でそのカバと車が衝突する事故が発生したとして話題となっている。

事故が遭ったのは今週火曜日、場所は首都ボゴタに次ぐ第二の都市メデジン。高速道路を走行していたSUVが突如前に現れたカバと衝突し大破した。

幸いにも運転手は無傷であったが、同乗者2人がケガを負い現在は入院している。SUVにはねられたカバはその場横たわったまま動かず死んだとのこと。

Hippo descended from Pablo Escobar's herd dies after being hit by a car https://t.co/uXkef8saCA
— Sky News (@SkyNews) April 13, 2023

▼なぜ、南米大陸にカバが？
カバはアフリカ大陸にのみ生息する大型の哺乳類。通常南米大陸には生息していないのだが、コロンビアには野生化したカバが生息している。

このカバたちは1980年代に「麻薬王」のパブロ・エスコバルによって自身の別荘地に動物園を作るために輸入された4頭のカバの子孫。

4頭のカバはパブロ・エスコバルの死後に動物園から逃走し野生化。その後、天敵の居ない南米大陸で悠々と生活し、80～120頭にまで子孫を増やした。

¿Recuerdan los hipopotamos de Pablo Escobar? Uno de los descendientes del mamifero murio atropellado en Medellin https://t.co/LoDCZkJeDT pic.twitter.com/3FAtdbYH6z
— AlbertoRodNews (@AlbertoRodNews) April 12, 2023

▼カバが問題に
あまりにも野生のカバが増えすぎてしまった結果、最近では農家がカバに襲われたといった人的被害が発生しており、他にも南米固有種の生態系に大きな負の影響を与えてるとして、最近では政府を中心に個体数を減らす活動が行われている。

2021年からはアメリカからホルモンの分泌を制御し繁殖できなくする避妊薬の寄贈を受けて、コロンビア政府がカバの避妊を試みているようだ。

一方で、「カバを観光資源にしよう」という勢力や「カバが南米生態系に良い影響を与えている」と主張する研究者もおり、その対応については日々議論が重ねられている。

▼source