人に慣れすぎ“人間依存症”になりかけた野生のアザラシ、リハビリ施設へ送られる　イギリス

野生のアザラシが人間によって餌付けされた結果

Seal being sent to rehab to kick addiction to humans https://t.co/Vcq6k8VY5Z pic.twitter.com/aAiJlEqjPp
— New York Post (@nypost) April 15, 2022

人間に慣れた野生生物はとても友好的でとても親しみを持ちやすい。しかし、それは一方でその生き物が人間の助けなしに自然界で生き残れなくなる危険性もある。

今回、イギリスでは非常に人に慣れていることで有名だった名物アザラシが、あまりにも人に慣れ過ぎたということでリハビリ施設に送られるという出来事があったという。

イギリス南部、デボンにあるプリマス・サウンドに生息していたこちらのアザラシ。周辺住民からは『スペアミント』という愛称で親しまれている名物アザラシだ。

このアザラシは観光客や周辺住民から定期的に食べ物を貰っていたようで、野生でありながらとても人間に慣れており、時にはパドルボーダーに近づいたり、時には海水浴客と一緒に泳いだりととても友好的だったという。

その結果、スペアミントは街中の道路などにも進出するようになり、いつ事故が発生してもおかしくない状況となってしまったとのこと。

Spearmint the seal taken into rehab after being fed sandwiches and doughnuts by people in Plymouth https://t.co/D7jwMZ9zyP
— Sky News (@SkyNews) April 15, 2022

そこで、これを見かねたコーンウォールシールグループのボランティアであり、British Divers Marine Life Rescue（BDMLR）の海洋医学者らがスペアミントの救助に乗り出し、“人間依存症”から脱却させるためのリハビリを開始したのだった。

現在、スペアミントは専門家らによって24時間体制でリハビリを行っており、開腹したら元居たプリマス・サウンドの海岸ではない遠く離れた場所にリリースする予定であるとのことだ。

"Over-friendly" seal taken to rehab 🦭https://t.co/8RfEDflYas
— BBC News (UK) (@BBCNews) April 14, 2022

このニュースを報じるニューヨークポストによると、British Divers Marine Life Rescue（BDMLR）の担当者は声明で「本来野生生物であるはずの彼女に餌を与える人々によって、悲しい事に彼女は過度に友好的になってしまった。」と述べているとのこと。

野生生物に餌を与える行為は一見善い行いをしているようにも思えるが、実際にはその生物や生態系に大きな悪影響を与える可能性が高いということがこの一見からよくわかる。

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