池で飼育の高級コイ8匹と金魚50匹が野生のカワウソによって殺される　それでも飼い主は「カワウソは悪くない」と擁護　シンガポール

野生のカワウソと人間が共存するための心構え

Otters kill 8 koi fish & 50 goldfish reared for 13 years in Yio Chu Kang, family dog couldn't save them https://t.co/FTcd2xKYwC pic.twitter.com/SpTlcflYz7
— Mothership.sg (@MothershipSG) March 17, 2022

多くの野生のカワウソと人々が共存する世界でも珍しい都市国家シンガポール。住宅街や市街地などにカワウソの群れが現れ、その光景がSNSで話題となることが多い。

今回、そのシンガポールで野生のカワウソにより住宅の庭で飼育されていた高級コイなど合計58匹が殺されてしまうという事故が発生し話題となっている。

3月16日、シンガポールの高級住宅街Seletar Hills Estateにある住宅で発生したこの事故。Mothership.sgに語った家主の話によると、未明にカワウソの群れが庭に侵入し池のコイや金魚を攻撃。飼育されていたコイ8匹と金魚50匹が無残にも殺されてしまったという。

家と庭は壁で取り囲まれているが、カワウソは表門の鉄格子の隙間から侵入してしまったという。この池で飼育されていたコイの中には13年間飼育していた品評会で受賞歴のあるコイなどもいたとのこと。

この家では元警察犬の犬2匹が飼育されていたが、カワウソの群れに圧倒され、攻撃を阻止することはできなかったようだ。

Otters sneak into home, kill prized koi fish and goldfish reared for 13 years https://t.co/NtP3gP0P7f
— The New Paper (@thenewpaper) March 17, 2022

▼飼い主は今回の事故をカワウソのせいにはせず
大切に育てていたコイと金魚を野生のカワウソに殺されてしまったという今回の事故。通常であれば、カワウソをひどく憎んでもおかしくはない状況だ。

しかし、コイと金魚の飼い主である女性と家族はMothership.sgの取材に「コイの死を家族で悼んでいます。しかし、カワウソのせいではありません」と加害者であるはずのカワウソを擁護している。

さらに「他のコイの飼い主はコイなどを飼育する池の周りを厳重に囲い、同じようなことが起こらないよう心から願っております。」と述べているとのことだ。

シンガポールでは野生のカワウソは厳重に保護されており、住宅街などにも進出してくることがあたりまえ。そのため、カワウソに対する自衛を怠ったという責任を飼い主が感じているのかもしれない。

実際にカワウソと人間が共存することはとはどういうことなのか。なぜ、共存か可能なのか。シンガポールに住む人々の心構えや考え方を少し垣間見ることのできるニュースであった。

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