モルディブ沖のトワイライトゾーンで発見されたこの色鮮やかな新種の魚。イトヒキベラ属の仲間で水深40〜70メートル付近の海域で発見された。

新たに付けられた学名は「Cirrhilabrus finifenmaa」。これはモルディブの国花であるピンクのバラに由来しており、「Finifenmaa」は、現地のディベヒ語で「バラ」を意味するという。

この新種の魚を発見したのはモルディブ出身でモルディブ海洋研究所のAhmed Najeeb氏。モルディブ出身の科学者によって新種の魚が発見されるのは今回が初めてであるという。これまでのモルディブ近海の新種生物は全て外国の研究者によって発見されていた。

The rose-veiled fairy wrasse is new to science. It lives at depths from 131 to 229 feet (40 to 70 meters) in the waters around the Maldives. "The name honors the fish's stunning pink hues, as well as the pink rose, the national flower of the Maldives."https://t.co/3kAGAHXTwb

— OceanX (@oceanx) March 10, 2022

▼発見の経緯
これまでこの新種の個体は同じような海域に生息するとっても良く似たCirrhilabrus rubrisquamisという魚と同じであると考えられていた。

しかし、研究者らが詳しく解析を行ったところ、体色の細かな違いや側線の数、背びれの特徴の差異、など多くの点において異なる特徴が明らかとなった。

イトヒキベラ属の生物は幼体の時期においては多くの種が非常に良く似ているため同定が難しく成体になって初めて特徴がわかってくるという。

今回の新種発見に関する論文はジャーナル ZooKeys に掲載されている。その他の画像などもみることができる。

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