シンクロナイズドスイミングで捕食者の鳥から身を守る！？　メキシコの硫黄泉に生息する特殊な魚

モーリーやグッピーの仲間

Hundreds of thousands of fish in Mexico work together to produce waves to protect them from predatory birds https://t.co/Cb33B893zd
— Daily Mail Online (@MailOnline) December 22, 2021

メキシコ南部、テアパを流れる川には高濃度の有毒な硫化水素（H2S）が含まれており、通常の生物であれば生きることはできない。

しかし、その極限の環境下には硫化水素（H2S）に耐性を持つ『sulphur molly (Poecilia sulphuraria)』というモーリーやグッピーの仲間が生息している。

今回、ドイツの研究者らはこの特殊な魚の特殊な生態について研究を行った。DailyMailなどが報じている。

高濃度の有毒な硫化水素（H2S）が含まれる川に生息する『sulphur molly (Poecilia sulphuraria)』。大きな群れで行動するこの魚は以前から特殊な生態を持っている事が確認されていた。

それは群れでシンクロして“ウェーブ”を形成するというもの。長年、この生態はの理由については謎とされていた。

When a school of fish performs a Mexican wave, it saves liveshttps://t.co/SRbl03KOQX pic.twitter.com/CRyBj9VFcg
— Au Science Media Ctr (@AusSMC) December 23, 2021

今回、ドイツのライプニッツ淡水生態学および内陸水産研究所の研究者は本格的にこの生態の研究を行ったという。

その結果、この生態は『鳥などの捕食者から身を守るための行動』であることが明らかになったとのことだ。

sulphur mollyの主な天敵はカワセミなどの魚を捕食する鳥。この魚は鳥に捕食されそうになったとき、群れで“ウェーブ”を形成し鳥をかく乱させることで、捕食される確率を下げていたという。

今回の研究はジャーナルCurrentBiologyに掲載された。

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