チリの企業「海での魚養殖は自然災害に弱い？じゃあ安全な場所に移動させればよくね？」　自走可能な大型養魚船を発表する

養魚場がまるごと動かせる時代に

Video: Self-Propelled Fish-Farm Vessel Receives Approval from RINA https://t.co/I5Rt8W9sBz #fishfarm #OceanArk @RoyInstNavArch #maritime #shipping
— The Maritime Executive (@Mar_Ex) November 24, 2021

近年、世界的な食料不足問題や魚の需要増加を背景に養魚業界は日々発展し続けている。一方で海での養魚業は赤潮や台風などのリスクが依然としてある。

そんな中、チリの企業が養魚場を丸ごと移動することを可能とした養魚船を発表し話題となっている。

今回、Ocean Arks Tech of Chile（OATECH）によって発表されたこの船。なんと、この船は大量の魚を養殖することが可能な養魚船であるという。

全長は全長170メートルで魚を育てることが可能なスペースが複数ある。自走可能で速度は4ノット（時速7.4km）と遅いが、テストでは養魚施設が付随しながらの航行であれば十分であろう。さらにテストでは約6メートルの波があっても航行することが可能という結果が出たという。

近年、養魚業は世界的な食料不足問題を解決するために重要な役割を果たすと期待されており、世界各国で様々な研究が行われている。しかし、海での養殖は赤潮や台風などの自然災害に弱く、また大量の餌などによって周辺の環境に大きな影響を与えてしまうなどのデメリットが未だに多い。

この養魚船は自走して養殖場の場所を丸ごと変えてしまうことができるためそのようなリスクを回避することも期待できる、また市場の近くまで直接生きた魚を運搬することもできるかもしれない。

すでにイタリアの船級協会RINAから承認を得ているというこの船。近い将来、世界中の海でこのような養魚船が見られるかも？

▼source